トレーニングジムを田舎で開業した場合、果たして上手くいくかどうか不安を抱かれる方も多いかと思います。
どのくらいの田舎を想定しているかにもよりますが、最寄り駅の乗降者数が3万人前後であれば問題なく経営することが可能です。(クライアントの事例をもとに算出)
また、田舎は人が少なく集客に苦労するイメージがあるかもしれませんが、田舎でのジム経営は都会とは違ったメリットも存在します。
ここでは、田舎パーソナルジム経営のメリットとデメリットについてお話をしていきます。
目次
田舎パーソナルジム経営4つのメリット
結論から言ってしまうと、田舎パーソナルジム経営の最大のメリットは、都内出店とは異なり、経費削減が大幅に出来るところと言えます。
そのことを踏まえたうえで、4つのメリットについて解説をしていきます。
1初期費用・経費削減
まず、田舎のジム経営は、都会と違い物件取得価格を抑えることが出来るため、初期費用を安くおさえることができ、スムーズに開業・経営が出来ます。
ジム開業にあたり、必要な初期費用は「物件取得費:100~300万円前後」「内装工事費:100万円前後」「トレーニングマシン:100万円前後」といったものであり、このうちトレーニングマシンの費用は都会も田舎も変わりません。
田舎は都会より家賃が安く、物件取得費をかなり抑えられるうえ、月々の家賃・敷金・保証金も安く抑えられます。
都会では駅近等の好条件立地によりマンション一室の家賃が軽く10万円を超える一方で、都会の1ヶ月分の家賃が田舎では2~3ヶ月分まかなえる事もあります。
初期費用や家賃等が安いので、経費削減へつながるのが大きなメリットのひとつと言えます。
2競合ライバルが少ない
また、都会と比べると、田舎はライバル店と言えるジムが少ないのも魅力のひとつです。
都会では駅近辺や徒歩圏内にジムが何店も存在し、他社との差別化を図る等の努力をしなければユーザーの方を確保できないうえ、毎月の広告費やテナント費用などがかさむので、資金に余裕がないと経営自体が難しいです。
一方で、田舎はジムの数が少なく、地域に一つでもジムができると人気が出る確率が高まります。
そのため、競合相手も少ない田舎はジム数が少ないので、ユーザー確保しやすいと言えます。
そして田舎においては、「内装がきれい」「スタッフの対応が丁寧」「駐車場が広く停めやすい」「トレーニングマシンが豊富」といったジムにすれば人気が出て、口コミも広がっていくと考えられます。
3広告費の削減
すでに、お話をした通り、田舎ではライバルが少ないので、広告費等の経費をおさえて集客できる可能性も高くなります。
実際に都内出店の場合は、広告費の高騰がかなり問題になって来ています。
また、SNSや口コミの活用だけで注目が集まるのも競争が少ない田舎の特徴ともいえます。
経費を削減し、更にビジョンにかなった形でジム経営できるのが、田舎でのジム開業のメリットだと考えます。
4助成金の有無
起業にあたり、市町村の自治体により助成金や支援金をもらえる場合があります。
地方の自治体により助成金や支援金の条件・金額は異なるものの、数十万円~200万円程となっております。
このあたりの助成金については、出店地域の市役所・町役場などをリサーチしてみてください。
田舎パーソナルジム経営5つのデメリットとは?
田舎におけるジム経営では、メリットだけでなくデメリットといえる点もあります。
開業後にジムが軌道に乗るまで時間が掛かったり、集客に苦戦する事も考えられます。
田舎は電車やバスの数が少なく高いので、利便性の高さも求められてきます。
田舎では車を利用する方が多いので、ジム開業時は車で行きやすい所を選ぶ必要があります。
入念に下調べし開業し、交通アクセスや周辺情報についてはSNSを活用すれば集客に効果的だと言えます。
1パーソナルトレーニングの認知度
田舎では若者より高齢者の方が多く、その世代に合わせた事業を展開する必要もあります。
理由として、高齢者の方は新規事業におけるカタカナ語や英語に疎い傾向があります。
例を挙げると、「パーソナルトレーニング」や「ボディケア」等といった言葉は理解されないと考えられます。
ですので、開業時には言葉を柔らかくしつつ説明していく必要があるのではないでしょうか。
2よそ者に厳しい田舎の人
これも田舎ではよく見られますが、変化や新しいものを歓迎したがらない傾向や雰囲気や傾向があります。
例えば、ジム開業時に地元の方から、どこ出身か?と聞かれる事が何度かあったりします。
もし地元民だと分かると優しく扱ってくれる一方、別の場所からの出身ですとシビアな扱いを受けたりする事もあります。
ただ実際のところは、こちらの事が気になって様子を伺っているともとらえられます。
とはいえ、田舎の人は一度仲良くなると結束力が高いのも魅力のひとつと言えます。
3田舎はうわさが広まるのが早い
田舎は町内会や自治会といった近隣住民による集団組合の様なものがあり、地元では自然とそこへ参加する様になります。
それ故に、挨拶や人づきあいといったものが必要となってきます。
交流が深い一方、“噂話”にも関心が高く、そのクチコミ伝達力は都内よりも早いです。
それを考えると、ジムの紹介やクチコミも直ぐに広まり、集客しやすくなる場合もあります。
ですので、田舎における“噂話”も大切にするようにしましょう。
また、田舎におけるジム開業は、カーブスのような運動指導のみならず、地元の方々との交流を深める貴重な場にもなっているケースがあります。
パーソナルジムにこだわらず、臨機応変に対応をしていきましょう。
4人口が少ない
都会と比べて地方や田舎は人口が少なく、様々なギャップに直面する事があります。
先ず人口が少ない事から、ジムで「求人募集」をしても共に働いてくれるスタッフの方を集めるのは至難の業とも考えられます。
ジムの開業には、まずは一人か、人材を数名確保したうえで開始するのが無難だと考えられます。
また、求人募集もそうですが、そもそもの人口が少ないので、新規入会してくれるユーザーの方も少なく、効率的な集客が難しくなってきます。
人口密度の高い地域ですと次々入会してくれると思われますが、あまりにも田舎だとそれも中々難しくなってくるかもしれません。
開業して新規ユーザーを確保できましたら、ジムの継続や口コミをしてもらえるかが重要となってきます。
実際に弊社のクライアントもクチコミで何件も集客出来ている事例もあります。
田舎出店の場合は、クチコミ集客にも力を入れていきましょう。
5多店舗展開の難しさ
田舎でのジム開業時、人口が少なくスタッフが集まらない他に、店舗を複数経営する事も難しいと判断されます。
その理由として、複数店舗へ集客できるパイ(利益となる要素)が無く、「求人募集」をかけても一緒に働いてくれるスタッフも集まってくれないと考えられます。
それ故に、複数店舗経営と欲張る様な事は行わずに、一店舗から開始して抜きん出る様なジムを目指せば、地元の方々とも良きコミュニケーションが取れるのではないでしょうか。
田舎パーソナルジム経営で失敗しないための注意点
田舎でジム経営を行う際は、都内出店と同じように、何の準備も行わずに出店場所を決めるのは無謀です。
また、田舎だからとWEB集客に力を入れないと失敗する確率が高まります。
「田舎の人はWEB検索をしない。」
という思い込みは、明らかな勘違いで、田舎の人でもスマホは肌身離さず持っています。
気になったお店は、すぐに検索をして調べます。
ですので、スムーズな経営をするためにも、開業3ヵ月前にはホームページ制作やWEB集客対策を行っておくべきです。
田舎パーソナルジムには、メリットやデメリットはあるものの、これらの点を把握しつつ事業計画書を作成していきましょう。